パッシブソーラー [パッシブソーラー]

パッシブとは「受動的」という意味で、反対語はアクティブ「能動的」です。

帆に風を受けて進むヨットや、風に乗って飛ぶパラグライダー、日光で干した

布団の暖かさなどは、パッシブの一例です。

これに対し、動力で動くモーターボート、ジェット機、布団乾燥機で乾かした

布団などは、アクティブの一例といえます。

太陽エネルギーを利用するソーラーシステムのうち、集熱器のような特別な

装置で太陽熱を濃縮したり、電力に変換したりするのがアクティブソーラー

といい、これに対し、建築的な方法や工夫によって、太陽エネルギーを利用

するやり方をパッシブソーラーといいます。


スケール大きな話としては、地球も巨大なパッシブシステムといえます。

地表の水のうち97%を占める海ですが、この水を太陽が温め、蒸発した水が

大気の上昇運動によって上空へ運ばれ雲になり、やがて雨となって地表に

戻ってきます。

地表の水や空気が上に昇ると、今度はまわりから冷たい空気が入り込んで風を

おこします。

地球が自転しているおかげで、いつもどこかで昼があり、夜があります。

昼や夜があることで、地球は熱くなりすぎたり、冷たくなりすぎたりする

ことなく、バランスよく環境を保っています。

この巨大なパッシブシステムからの恵みを、小さなパッシブシステムがどう

効率よく利用できるかがポイントだと、皆思っていることでしょう。



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パッシブソーラーハウス [パッシブソーラーハウス]

パッシブソーラーハウスは、南側に大きな開口をもって、冬は陽を取り入れ、

夏は風を取り入れて、家の中には蓄熱体を設けて、昼に得たエネルギーを夜

まで持ち越して利用しようというものです。

また、夏は、夜間に冷えた夜の風を取り入れて、夜間冷却し、冷気を蓄えて、

翌日の冷房の補助にもします。

夏場の空気の換気は、パッシブクーリング、冬場の暖かさを確保することを

パッシブヒーティングと呼び、二つを組み合わせたものをパッシブソーラー

ハウスと呼んでいます。


パッシブソーラーハウスは、集熱、通風、蓄熱ということを予め考慮した

デザインが必要であり、高断熱・高気密化という性能が不可欠となります。

パッシブソーラーハウスは、日本の古民家に通じるところも多く、冬の寒さを

軽減するためにはガラスの温室効果を利用しているが、夏の廃熱システムは

基本的に古民家と同じシステムといえます。

電力や廃棄熱などの熱汚染を引き起こさないし、廃棄物を生ずることもあり

ません。

太陽の熱エネルギーという地球上のどの地域でも受け取ることのできる

エネルギーを最大限に利用しているため、外部からのエネルギーの供給の必要

が少なく、エネルギー輸送にかかるエネルギーなどを大幅に削減できます。

また、ダクトやパイプ、コンプレッサー、ポンプ、ファンなどを利用しません

ので、管理が簡単である点も評価が高いところです。



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